2013年3月31日日曜日

師匠に敬服しました

今日は土曜日。スイーツちゃんくすは三原を離れまして、パティシエくんの実習先のお店に行きました。卒業前にお世話になったお礼と、今後の展開を報告しておこうと計4名での突撃訪問。もちろん予約も連絡もなく、ちょっと顔をのぞかせてみようくらいの気持ちでした。
快晴で桜も咲く高速道路で行くこと90分くらい。渋滞もなく到着すると、満開の桜を見ながらのケーキセット。本当に美味しかった。と、そこで実習のスーパーバイザーをしていただいたシェフの登場です。再会を喜ぶのもつかの間でして、すぐにスイーツの話に。実は、パティシエくん。卒業製作は賞をいただいていたので、作った作品の話でした。バイザーの方は、矢継ぎ早に質問をし、それに一所懸命応えるパティシエくん。もちろん私たちはなんのこっちゃわかりません。メレンゲの立て方はどうするのがいいか?どうなると失敗か?うまくできるとどんな色になるか?失敗する原因は何故か?それに答えられたパティシエくんを褒めるバイザー。そうです。バイザーはパティシエくんが正解を導き出せることを知っていて質問をしていたのです。もちろん簡単な質問ではありません。かなりマニアックな質問です。答えられたパティシエくんはそれはうれしそうでした。
そして、これからの職場についての話題になり、バイザーはパティシエくんに言います。「自分がやりたいことはまだまだ出来なくて、まずは、その場のやり方を覚えなさい」「自分のやりたいことは、勤務が終わった後にできるようになるまで、とにかく覚えなさい」「そのためには、こういう態度で仕事に望みなさい」。バイザーからでてきた言葉は、本当にパティシエくんのことを理解していて、彼の将来を見通せるからこそ出てくる言葉でした。
「できるようになること」を応援することは、結構難しいと最近感じています。得意なことを伸ばすには、多くのできないことにぶつかります。それを解決しないと、本当に「できる」にはなりません。パティシエくんが、これからパティシエの道に進むのに、必要なことを今日はあらためてバイザーに教えられました。これらの会話はものの10分程度。たったこれだけで、4月から始まる彼の指南をしました。パティシエくんは、すばらしい人に出会って生きてるんだな。その目撃者になれて、感じることができて本当に良かったなと思いました。ただ、良かったなと思うのではいけません。私もこういう仕事をしているので、こういう言葉が出てこれるような人になりたいと思いました。

今日は、平成24年度最後のスイーツちゃんくす。運良く、今日は余裕のあるプログラム内容。きっと神様はこういう一日を準備していたのでは?と思うような一日でした。

2013年3月27日水曜日

職場実習してます!

この3日間は、ちゃんくすから職場実習ということで数名の方がお弁当に使われるための冷凍食品の会社に行っており、私も引率をしてます。実習をするみなさんは普段からちゃんくすに来られていて、働く経験があまりない方々。まずは経験から…という方から、具体的な目標がある方までさまざまです。仕事内容は、流れてくる食材を並び替えて、冷凍する機械にそのまま入れていくことです。食材がくっついていれば、冷凍したときにつながるのでダメなのです。冷凍食品ですので、当然外気温との差もあるし、食材も冷たいです。それでもみなさん賢明に働かれています。中腰で腰も痛くなるし、本当にしんどい仕事と。しかし、ここで冷凍された食材がみなさんがコンビニなどで買うお弁当に入っているとしたら、ものすごく責任も感じる仕事です。最近は、このような職場には海外の方が働いている場合が多いです。みんないろんな事情で日本に来て、三原に来て、食を支えているんだなぁと思うと、日本はもはや、独自には何も出来ない国になるんじゃないか。そんなことも感じました。実習はあと二日。きっと今日より明日、明日より明後日の一日になりますように。

2013年3月24日日曜日

白井さんキタ━━(゜∀゜)━━!!!!

どうも連日つづく講演会や研修会。本日は白井智子さんを夢キャリアセンターにお招きして、不登校、引きこもり支援の講演会でした。白井さんといえば、思いっきり偏差値教育に君臨する東京大学法学部卒の松下政経塾出身という経歴。しかし、現在活動しているNPO法人スマイルファクトリーでは、その教育を壊していくような、いわゆる個別教育を行い、不登校になったり社会参加ができなくなった方に対して教育の場を提供しています。ホームページには「あらゆる子どものいいところを見つけて伸ばす学校」とあるとおり、既存の教育のワクにおさまりきれない新しい形の学校を作っています。
講演会の前座で話したのですが、実は白井さんは私にとっては目標の人でした。私が大学に勤めていて、漠然と「地域で活動したい」と思っていたときに手にした本「チェンジメーカー~社会起業家が世の中を変える~」に数名の社会起業家の物語が紹介されていたのですが、そのお一人が白井さんでした。
地域で活動を始めようと真剣に考えたときに、私に何が出来る?と自信も何の担保もない自分には、今まで経験したことない「奮い立たせる」というような作業が必要でした。その中で、白井さんの活動は、そのとき(今もですが)に解決しなくてはならない、学校に行けない子どもたちの教育機会を取り戻したい、社会参加ができるようにしたい、というものに真正面からぶつかっていました。
ちゃんくすを設立したのが平成22年2月。白井さんの活動は私の視線の先にありました(ストーカーチックだけど)。そんな私へのご褒美が今回の講演会でした。
内容はまたいつか紹介するとして、白井さんは本当に子ども目線で話していました。まったく知らない私にも気軽に話してくれて嬉しかったです。写真はそんな私が至福の会話をしていたところを撮ったものです(なるちゃんありがとう)。

2013年3月22日金曜日

就労体験事業研修会

今日は、三原市の事業で行われている、障がい者が企業で働く体験をする就労体験事業の研修会でした。第一部は報告会でして企業での働く体験をした方々が発表をしました。「働く」ってことにこんなに意欲のある人たち。それぞれの職場で数日間ではありますが、「できること」を見つけて取り組んでいたように思いました。そこから出てくる自分に対する気づきや、仕事に対する気づき、更には社会に対する気づきをしっかりと語っていました。目標を持って、チャレンジすること。それに社会が一緒にチャレンジするようにしていかないといけないな。そう感じました。当事者と支援者だけがチャレンジするのではなく、社会の…地域のチャレンジです。
そんなメッセージを強く感じたのは、第二部の研修会です。ワンライト株式会社の高橋社長さん。働くってことは、「やってみたい」ことを形にすること。「やってみたい」は考えてもわかりません。思っていても伝わりません。言葉に出して、文字にしてみて初めて「やってみたい」になる。「働く」っていうのは、自分の好きなことからスタートしてみたらいい。ケーキが好きなら「ケーキ屋さん」。パソコンが好きなら「電気屋さん」。障害を持つことで働けない、のではなく、障害があることで働くのに影響がある、ことを解決していくんだ。それにたくさんの人が関わっていけば、地域づくりになる。
私(高橋さん)がしているのは、そんな縁作りをしている。
本当にいい話でした。難しい言葉を使うわけでなく、メッセージが単純で明瞭だったのでストレートに伝わりわかりやすかったです。
自分にできることをコツコツとやっていこうと思う研修会でした。本当にありがとうございました。

2013年3月18日月曜日

春の嵐すごかった。

今日はすんごい大雨と風の暴風雨でした。嵐でした。本当に。
朝は広島県立総合体育館で開催された広島県子ども・若者支援協議会の会議に参加。関わるみなさんが顔の見える関係づくりのための協議会。動かしていくのもネットワークということでいろんな混ざりあいができるといいなぁと思いました。本当にいろんな課の方が参加していて驚きました。

終了後は猛ダッシュで三原へとんぼ帰り。大雨で怖かった。ドリキャチで講演会。遅れていったにも関わらず、みなさん熱心に聴いていただき質問もあり感謝です。個別の関わり方の工夫とか、グループを作るときに気をつけていることとか、そんなことを話しました。

クライエントが中心になって「できるようになる」機会や場を作るときに、どんなことに気をつけているか、どんなことを考えているか。もっと考えて、記録しておかなければなぁと思いました。勢いやら、やりたいようにやらせるだけでは上手くいかないと思うんですね。個別の関わりの部分と、グループでの関わり方と、チームでやっていかなくちゃぁ場作りもできないかな…と。

終了後は、ひとつ相談を受け、今日は県立大学の卒業式でして謝恩会に出席。ところが携帯電話で本日もうひとつ大切な会議があることが判明。いやはや慌てました。参加して本日終了。謝恩会に最後までいられなかったのが心残りです。

ひとまず、資料を整理しておこうと。

WBC。プエルトリコはいいチームだね。ダイジェストで見ましたが、ピッチャーの投球はほとんど低め。キャッチャーがかなり良くて、緩急の使い方は悔しいほどうまいし。セカンドは反応がすごく良くて瞬発力がありそう、ショートも肩が強い。このチームこのまま優勝まで行きそうな気がする。
しかし、残念だなぁ。内川の走塁が取りざたされていますが、難しい状況判断だと思いました。かなりいいスタートだったしね。決まっていたら完全に流れを持ってこれたような走塁でした。何はともあれあっぱれです。キューバも、韓国もアメリカもこれなかった準決勝に残ったんだから。

楽しかったッスー

昨日の土曜日になりますが、日本作業療法士協会のプロジェクトチームの方々がちゃんくすを見学に来られました。内容はさておきですが、自身の活動を紹介するというのは、伝えているつもりですが、自分への気づきも深められます。もちろん、聞いていただいた方々の質問や意見から学ぶことも多いですが、自分で気づけるようになれるのがいいなぁと思います。
ちゃんくすの成り立ち、ミッション、アクションプラン、地域とのつながりなどをお話できました。改めて「ちゃんくすの活動がもっと持続してできるようになるために必要なこと」を再認識できました。立ち上げた当初のミッションへの解決を目に見える形でやらなくちゃ…と思いました。
当然。いろんな所から来られているので、終了後は懇親会。いやはやネットワークができるといろんな刺激もあり、とっても楽しい懇親会でした。ちなみにお店は三原の「真心」さんというもつ鍋屋さん。これがまた美味しいんだな。こんなことってなかなかないから嬉しいひと時でした。

2013年3月16日土曜日

感謝です

斉藤工房の奇跡というか、発信すればかならず反響があるというか。新聞記事を保存できるプレートにしていただいた方がプレゼントに持って来ました。目に見える形で作業ってやっていると、目に見える形で結果もやってくるように思います。そこに人の意識とか「してあげたい」という形にならないものが見えたりしてですね…。とてもハッピーになります。
こうやって地域の人に見守られながら生きていくという活動になるのがとてもうれしいです。今日も、ひとつかんばって作っていました。鈴木事務機さん(本郷にある。4月よりアイテラサポートさんに社名変更)のエコと福祉祭りでも展示しました。本当にみなさん。ありがとうございます。

2013年3月10日日曜日

飯塚ナイツ♪

3月8日(土)と9日(日)は福岡県作業療法学会が飯塚市で開催されていて、講演させていただきました。小倉出身の私にとっては、昔の私を良く知っている人たちの前での報告。まぁ緊張して、声がでなくて最初は焦りました。
作業に焦点をあてた関わりしていると、本人もですがそれに協力する人にもチャレンジが生まれたりして、新しい作業がでてきたりします。そういう中で作業ができるようになると(チャレンジが達成されると)、とてもそのコミュニティの中で満足度があがるように感じます。そういうことをきちんとデータにしなくちゃいけないなーと思いました。また、介入の方法も、もう少し具体的に伝えないと、ただやってきた…、それはそこだからできたことだ的な感じになりそうにも感じました。介入の方法は、最近はちゃんくすでは、10の技能(続・作業療法の視点)で表すようにしようかと勉強会をしています。そんな課題ももらって帰ってきました。
そんな福岡は飯塚。初めて夜の飯塚で懇親会しました。13万人の都市とは思えない人の多さ。驚きました。また、その昭和なこと。筑豊は石炭の産出で有名です。昭和30年代はそれはそれはすさまじい人だったでしょう。どうも、未だにそういうにおいがまだ残る街です。福岡の学会で驚いたのは、とにかく皆さん質問が多いこと。懇親会でもよーけ喋りました。若い人でもバンバン語ってくるのでおいさんも負けられんなと思いました。
もうひとつ驚いたのは、ホテルの横にくっついていたサンエトワールのパン屋さん。その場で食べられるようにテーブルとイスがあるのですが、休日の朝にまさかの満員御礼状態。それも約50名くらいが入る店内です。お客さんは家族連れや高齢者など、近所の人たち。ほとんど普段着で、一家まるごと来てるし、高齢者も一人とかご近所さんとかで来ているようでした。休日の朝はここでモーニングという習慣があるし、地域の習慣の中にこういうお店が入っていることが驚きでした。こういう地域の核になるような場があるといいですね。
学会を運営していただいた方々お疲れさまでした。ありがとうございました。

2013年3月9日土曜日

障害者の雇用について講演会

今月は二つの講演会の司会をします。私も少しお話しますが、二つとも私がぜひともお聞きしたい方々をお呼びしました。
ひとつは22日(金)の三原市就労体験事業報告会です。本日、打ち合わせに行ってきました。ワンライト(株)はどんな素材のところにも印刷をするという印刷会社でして、とてもユニークな発想をお持ちの方でした。この方は、私も入会している広島県中小企業家同友会の障害者問題委員の委員長をしています。
企業と障害者といえば、雇用を思い浮かべるのですが、この委員のすごいことは、障害者「雇用」委員ではなく、障害者(が抱える)問題について話し合う場です。障害者雇用を行うような職場環境づくり…というのも、もちろん議題にあがるのですが、障害者を取り巻く問題のひとつである就労の側面を検討する委員です。作業所の製品を販売するような仕掛けを作ったりもしています。これが、かなりユニークで面白いものが出来上がっています。「製品作り」ではなく、「売れるものを作る」というコンセプトが基本にはあります。非常に幅広い視点で物事を捉えていました。

22日は一般の方も参加OKです。ぜひともお越しください。梅の満開の三原からでした。

2013年3月4日月曜日

会社訪問してきました

本日は、岐阜県は関市にある木村メタル産業株式会社さんにお邪魔してきました。広島県は福山市でも主にパソコンなどの電子機器のreduce、reuse、recycleを進めるため会社を立ち上げるし、障がい者雇用をどのような形で行っているかを実感するためです。三原市内の就労支援している方と、企業の方と私の3名で行きました。朝一番に三原を出発して珍しく天候は快晴。暖かいし気持ちのよい旅でした。
障がい者の雇用率は実に48%。業務は主にパソコンのリサイクルですが、適材適所で働いていました。企業が障がい者と出会う時間と場所から、働き方、休憩時間、挨拶など職場での彼らはずいぶん輝いて見えました。本当に楽しんで仕事をしているなぁと。休憩時間はじゃれあったりして発散。仕事に戻れば高い集中力。仕事の内容もジョブコーチがマネジメントしていました。あまりに活き活きと仕事しているので、こちらも幸せになりました。個人の能力はそんなに高くなくても、周りの仲間で助けられたり、ここしかない!というような場所への配属など計算されて働いていました。当然そうすると、本人たちもやる気があり、自分の能力をふんだんなく発揮できて楽しそうでした。
充実している姿が良く読み取れました。
しかも、岐阜県がいいわね。山と川のコントラストがきれいでした。ダムのない長良川はきれいで、山の恵みを持ってきてくれたように思います。
どういう形で次につながるかは、今後考えていくとして本当に良い旅でした。

2013年3月3日日曜日

音に癒された週末でした

これまた昨日の話ですが、斉藤工房の斉藤くんのスピーカーを納品しました。木製のスピーカーでは初のお客さまになります。納品先は、彼をよく知っている方でして、最大の支援者といっても過言ではありません。音が大好きな彼ですが、この方は音楽が大好きでした。彼の成長振りを作業で表すことができるなんて最高な機会です。
初めて行ったこの方のお宅は、音が反響してホールのような響きがする構造のお宅でした。このスピーカーでカーペンターズをソファに座って聴いていると、本当にまぁリラックスする時間を過ごすことができました。音楽は好きですし、それなりに音は好きなのですが、音楽で癒されたーと感じることは今までありませんでした。この場所がいいのか、スピーカーがいいのか、座ったソファがいいのかはわかりませんが、どちらにしても私にとっては非常に肩の力の抜けた時間でした。この感じは、座禅を組んだ後のような爽快感です。もちろん、仕事で行ったのですが、リフレッシュしたいい週末の一日を過ごした感覚です。

2013年3月2日土曜日

しぼりたての講演でした

昨日ですが、来年度実施予定の「瀬戸内しま博覧会」の「きっかけ」としての講演会と意見交換会が向島で行われました。講師は、京都造形大学の山崎亮さん。コミュニティデザインという形で、いわば街づくりの活動をしています。デザイナーですが、とにかく人をやる気にさせて、もっとワクワクすることを作り出す達人でして、ポテンシャルも高く、話もかなり洗練されていました。テレビに出たり、書籍も多くてまさに売れっ子の方です。何よりも良かったのが、イベント屋さんでないこと。エンパワーメントという言葉もありますが、その地域の人たちの話を聞いて、やる気が出て、まとまりを作れるように心がけていました。イベントではなく、そのままでいいというのがコンセプト。やっていることに違う価値観をつけることで、魅力的なことにするのが上手にできます。
作業科学という学問がありますが、やっていること(作業)には、機能(function)、価値(value)、意味(meaning)があります。山崎さんは、この価値や意味を変化させることがとても上手です。いつもの日常でも、他の人が見れば面白いと感じることに目をつけること。ネットワークを組むこと。とても勉強になりました。ちゃんくすもそういう活動ができれば…と思いました。