2013年4月26日金曜日

みんなで考えなくちゃね

先週末からお菓子博覧会が旧広島市民球状跡地などで行われていますが、その会場に入りたくても入れない人たちがいた。土日祝日は電動車いすでの入場はできなくて、手押しの車いすに乗り換えればOKだそうだ。新聞で報道された範囲ですが、その理由がまたすごい。地震などの災害が起こったときに、車いすの誤操作で車いすに乗っている人の安全が保証できないからだそうだ。災害でなくても、人ごみの中の誤操作で車いすが急に動いてしまうと周囲の人に影響があるからだとも書いてあった。人ごみの中で子どもがはしゃいで当たってくるのはどうするのだろう。危ないからそんな子どもは入場させない、なんて言わないだろう。

とにかく、いろんな制約があって電動車いすの人は入場できなかった。しかも、そのお菓子博覧会に出品している就労支援施設の方も入れなかった。そんな記事が新聞には踊っていても、他のページでは「もてなしの心。全国へ」という活字も見た。この矛盾を全国に発信し、お子さんの参加も多いイベントで、子どもになんて説明してよいかわからないようなイベントになった。
障害者差別禁止法が制定されるかもしれない時期に来ている。障害者が受ける「いやな思い」や「くやしい思い」をしないように解決するのがこの法律の目的。今回の電動車いすの方は、だれが考えてもそのような思いをしたと思います。つまり、今回の件は差別だったと言えます。

今回の場合、みんなが楽しめる作業である菓子博に参加できない、のは、本人の問題ではなく、環境の問題です。環境の問題を変化させることはとても大変です。ある集団が作ったルールを変えなければなりません。鶴の一声で権威主義で変えるのではなく、みんなで変えていかなければ意味がありません。そのためには、みんなが問題意識を持つようにならなければなりません。

ひとりがくやしい思いをしない、作業が出来る世の中にするためには、やはりみんなで考えなくちゃいけないな。と思いました。

ちなみに、この電動車いすの入場制限は、本日をもって撤廃されました。多くの意見がルールを変えることが出来て本当に良かったと思います。

2013年4月20日土曜日

宮崎本店

昨日、三重県は四日市市の宮崎本店という造り酒屋さんに行きました。6月15日に行われる広島県中小企業家同友会の三原支部の設立集会の特別講演にこの会社の社長さんに講演していただくためです。宮崎本店は、敷地面積は約10,000坪。6軒の造り酒屋さんを引き継ぐ形で現在の社屋が形成されています。建物そのものが重要文化財。古いものをそのまま活かしていました。
社長さんが入られると、これまで写真で拝見していたイメージよりも背が高く、瞬間から話し始めるような方でした。とにかく、すぐに本題。どんどん引き込まれていくトークでした。語り口がやわらかくて、人をひきつけるような喋り方。必ずどこかにお笑いを入れる芸人魂。アイデアがあれば、それを形にするような実行力。大げさと思われるかもしれませんが、本当にお話を聞きながらそう思いました。経営者というよりは、地域のリーダーだなぁと感じました。こういう方がしている作業はわくわくしてくるんですよね。本当に。そんなこんなの日帰り三重旅行でした。

2013年4月14日日曜日

学校林~大平山~鉢ヶ峰

今日は昨日お世話になったNPO法人フォレストサポートクラブさん主催のウォーキングに参加しました。NPO法人フォレストサポートクラブでは、この三原の景色を堪能できるルートを整備して、健康や自然の大切さを教えてくれます。
三原駅から車で10分くらいの中之町のちょっと山奥にある学校林というところがスタートです。そこから全長4150m。今日の参加者は、ちゃんくすのスタッフとたぶんちゃんくすで一番小さい会員小学2年生の男の子とお母さんも一緒です。歩き始めて10分もすれば、この4150mを甘くみていたことがわかりました。急な斜面に道がどれかわからない状態。ほとんど急傾斜地です。30分くらいかけてひとつ登りきった!と思うとすぐに降りていって(それもかなり急!)また、急な登り。まー疲れました。鉢ヶ峰に着いたときは、足が棒のようになっていました。しかし、途中で見る瀬戸内海はかなりの絶景。そして、登りきった鉢ヶ峰からは、遠くは空港大橋、三原は本郷町、幸崎町、みはらし温泉、県立広島大学、ポポロ、三原駅、糸崎駅、木原町、尾道、松永、因島、さぎ島、もやがかからなければ四国まで見えるというとんでもない場所でした。三原に来て15年にもなりますが、この景色は本当に見たことない場所でした。道路と線路が海岸線を併走しているので、町が動いているような感覚にもなりました。
ただ、このハードコース。昼食時には、「この道を帰るの?」という意見が多数を占めました。かなりの距離を歩いているので、そこから直に降りれば、三原に帰ることも簡単です。しかも小学2年生にはこれは大変じゃ?と。しかし、まぁ行ってみるか…ということでその道を再び帰ることに。驚いたのが、この小学2年生くん。行きは降りるときに随分手を貸しながら降りたのですが、帰りのときは、ひとりで降りていくじゃないですか。ペースも良く、下ろす足の位置から、手で木をつかむタイミング。「降り方」「登り方」が板についていきました。伸びるのって本当に早いですね。1日のうちにどんどんできるようになっていました。しかも、その小学2年生くんは、昨日も山登りで10キロ。おそるべしです。
帰ってきたら、フォレストサポートクラブさんの山男お笑いトークもあり、おなかいっぱいで帰りました。いやー明日から筋肉痛だ。

2013年4月12日金曜日

よがんす白滝

久しぶりの更新になりました。ここ最近、忙しいのと、春も近づいたので夜していることを朝に移動しようと生活時間を変更中です。
ちょっと前の話ですが、三原市の大和町にある道の駅「よがんす白滝」に寄りました。道の駅といえば農産物を販売したり、地域の特産品を販売したりと、それこそ地域の交流ポイントです。しかし、多くの道の駅は赤字だそうです。そんな赤字を生み出す駅を、企業家が集まってNPO法人を立ち上げ、みんなで知恵を出し合って指定管理を取得した人たちが運営しようとしています。それが、大和にある「よがんす白滝」です。この4月13日(土)にオープンイベントをして盛り上げようとしています。もちろん、お金がそんなにあるようでもありません。自分たちでできることをやっていこう、コツコツとやっていこう、という気持ちが全面に出たイベントのようです。
ちょうど、お昼時にいったら、そのNPO法人を設立したメンバーがいるではありませんか。それも、イベントの準備で、写真にある「きりんさん」というバーベキューセットでドリアみたいなのを作っていました。炭を使わず、ペレットという木材をチップ状にしたもので火が炊けます。灰も少なくクリーンな物でした。そのきりんさんで焼いた物はこれまた美味しい。自然を満喫しながら、手軽にバーベキューが出来て、ゆっくりと遊べそうな道の駅でした。13日は残念ながらちゃんくすも駅前広場でイベントをしています…が、ぜひ大和にも行ってみて下さい。きっと楽しい出会いがあるはずです。このきりんさんが欲しいです。バーベキューしたいー!

2013年4月6日土曜日

成長を見られると…。

4月になって、進級、進学、就職、異動…いろんな環境の変化があります。ちゃんくすを立ち上げて丸3年ともなると一定期間ひとつの場所でがんばってきた方も進学だったり就職だったりと、大きな変化を迎える方がいます。
そんなお一人の方のご家族が、これまでの人生を振り返って親としての自身のことや、息子さんのことを書いた手記を頂戴し、読みました。思い出して書いているのではなくて、そのときそのときに振り返りながら成長を記録しているのと、将来はきっとハッピーになれるというような希望を思い描きながら書いたからでしょう。非常に勇気づけられる内容です。
こうやって、いつでも成長を見守っていられることが、ちゃんくすを始めてとっても良かった…と思います。
ちなみにこの冊子は、どうぞご自由にどなたでもご覧下さい…と言われていたので出しました。

2013年4月3日水曜日

三原~三次。多機能トイレの旅

今日はトイレ調査隊の活動日。島根県は松江市に車いすで行く方がいるのですが、車での移動で必要なのがトイレと、ゴロンと横になれる場所です。尾道から松江までは現在高速道路ができつつあり、この3月に三次から松江まではつながりました。これまでは、遠く岡山を経由して山陽道~岡山道~中国道~米子道~安来道路。。それはそれで早いのですが、どうしても遠回りでした。今回開通した三次~松江線は遠回りせず行くことができます。しかし、三原~三次までは一般道です。そこで、インターネットで調べに調べて、三原~三次間の公共施設での休憩を検討して、今回の調査になりました。もちろん。私は運転手でして、隊長は多機能トイレ博士くん。ナビ専属隊員。記録隊員も含めて4名のチームで行きました。それぞれが、それぞれの仕事をしながら課題を進められるという、なんとも充実感のあるチームでした。

いろんなトイレがあります。というか、使われているトイレと、使われていないトイレ、使い方の間違えているトイレ…。その場所によって、同じトイレでもなんだか違います。重たいドアは開けることが出来ません。すぐに閉まってしまうドアははさまれちゃいます。あまり使われないからといって、ドアの近くに物を置いておくといざという時に使われません。

多機能トイレというのは、基本的に場所をとるし、お金もかかります。現在の建築の中では200cm×200cmが最低必要だとされています。車いすが回転するには150cmの直径のスペースが必要です。トイレには、必ず水をためる貯水槽が必要です。壁に埋め込むタイプも最近は多いのですが、施工の段階からタンクのために壁に穴を掘っておくことが必要です。これがまたお金がかかります。いろんな身体にあわせたトイレはなかなかありません。横になろうと思うと簡易の折りたたみベッドがありますが、これとてひとつ30万円くらい。お金も場所もかかります。

残念ながら、三原~三次までの一般道では、願いかなわずでした。どうしても横になれません。ちょっとしたことだけど、ないと困るスペースです。残念。

またのトイレとの出会いに期待しながら帰ってきました。