2013年5月27日月曜日

さつき祭りが終わった

この週末には、土曜日、日曜日と2日間、宮浦公園一帯でさつき祭りが行われました。昨年度から参加しているこのお祭りの意味がいくつかあります。
出店のきっかけが、喰道楽コーナーの責任者だった方が、障害者就労支援の取り組みの中で、ある方の料理を食べて、「これくらいできるならさつき祭りで表現してみたらどうか」と言われ、その方もやる気になって、その方の作業を応援しようとして始まったことです。ただ、出店してみようではなく、この人の作る料理を販売できるような形にしてみたらどうか、が出発点です。

ですので、お祭りの露天のような形での出店ですが、他の出店者がやっていないようなメニューをする、ということを目標にしています。調理に手間はかかるし、ほとんどの食材を当日切っています。

また、材料の多くは、それまでボランティアをしたりしてご寄付をいただくことが多いです。お米も鶏肉もたまねぎも近隣の障害者就労支援施設で購入します。今回は鉄板までお借りすることができました。たくさんの協力がないとできないのも、ちゃんくすの特徴です。

今年のカレーチャーハンも結構手間もかかり、ちょっとパニックにもなりました。あまりの暑さにばてることもありました。しかし、2日間終了すると、「もう二度としない」ではなく「またやってみよう」になります。

従業員も若い人たちでなんとかやりきりました。仲間を強く意識するのが、この祭りでの大きな収穫です。来年はどうなるかな?またがんばりましょう。



2013年5月19日日曜日

本町で史跡ウォーキングしました。

今日は本町の「縁側サロン いろは」さん主催の本町史跡ウォークラリーに参加しました。天候はあいにくの雨雨雨。しかし、参加者は約30名。本町にお住まいの方が講師で、そのガイドの中歩くというものです。周ったコースは、いろは→正法寺→倉田帆布→成就寺→妙正寺坂→鐘撞堂→妙正寺→大島稲荷と厳島神社→宗光寺→一株院(いっちょういん)跡→本通り→いろは。というものでした。途中のお寺には、三原の街を作った浅野家、福島家のお墓があり、普段は見ることの出来ない物をたくさん見ることが出来ました。史跡だけでなく、本町の生活観あふれるネタも多く、自転車やエンジンを付けた自転車(今の原チャリ)を売り始めてたくさん売れていたこと、映画館があって三原では初めてのストリップショーをしていたこと、などなど多くのことを教えてもらいました。あまりの知識ぶりにまさに「先生」と呼ぶべき講義でした。

以前、何かの本で読んだ時に、日本で一番初めの「非営利組織団体」は「神社」や「寺」といわれたのを思い出しました。本町のお寺や神社はほとんど移築されて今の位置にあります。日本のほとんどのお寺や神社もそうなのでしょうね。なぜ移築されたかというと、景気が悪かったので、景気を良くするために、お金を檀家さんから集めて(いわゆる寄付)、それで神社を作ることで資材を買い、雇用を増やし(いわゆる公共事業みたいな)、出来上がった神社には多くの人たちを集まられるような会合や美術展などを行う(集会やイベントをするみたいな)、という形で住民の非日常を提供していました。そうやって考えると、お寺や神社がすごく身近に感じることが出来ました。

あるお寺には、畳をはがすと床下の板に神社の設計図が描かれていて、それは江戸時代の大工さんが描いたもの。そんな物や跡が今も残っていることに驚きました。また、話の中で良く「最近になってここに移った」とかいう言葉が出てくるのですが、「最近」とは明治、大正のこと。多くの出来事は江戸時代より前の話でして、時を越えた時間を過ごしました。

こうやってみると、本町は多くの歴史を感じる物や建物が今なお残る形でたくさんありました。いつも歩く道も、こういう視点で歩いてみるといつもと違う道に感じます。魅力ある町ってこういうことをいうのだな…と感じました。こういうことをみなさんで感じることができればいいなぁ。

ちなみに、今回は県立広島大学の学生さんも参加。こういういろんな人と混ざりながら、同じ風景や知識を得られることがまた良かったです。ありがとうございました。

2013年5月15日水曜日

職場体験 at 整体の巻

今日は職場見学と体験で整体屋さんに行きました。「働く」というイメージを広げるために時々しています。「働き方」はいろいろあるのですが、それは社会に出て…学校を卒業してから知る職業もたくさんあります。もちろん、働き方にはいろいろあることはわかるのですが、自分がどういう仕事にむいているか。自分が人生の大半の時間を過ごす作業はどういうものがあるか、を知るきっかけ作りです。実体験に基づいて職業を決める傾向が若い方には特に強いので、できたら体験してもらうことを目的に行っています。

本日は整体屋さん。この職場を選ぶのも、ちゃんくすのプログラムに、仕事に対する考え方を養う時間があります。その中で、お一人の方が近い将来の進路に整体師を選んでいます。進路を決めるのはとても大切なことですが、整体屋さんはある方のやってみたい仕事でして、今回の体験になりました。

この整体屋さんがとっても良かったです。自身が整体を選んだ理由、年齢を重ねてから資格を取られていたのですが、どんなときでもあきらめなければできること、チャレンジすることが大切なこと、教えてくれる人が近くにいると迷わなくてすむこと。これからこういう業界で歩もうとしている方にとってはとってもいいアドバイスでした。こういうことを地域で学べる環境で、こういう方と出会って本当に良かったなと思います。

仕事=稼ぐ、などありますが、やはり人生の大半の時間を費やす作業。後悔なく選んでいきたいです。

本日、デモンストレーションで整体体験をしたちゃんくすスタッフ。かなり気持ちよかったらしく、いつまでも温泉から帰ってきたようないい顔をしていました。

やっぱり歩いてみるといろいろな作業や作業の仕方に出会うなぁ。本当にありがとうございました。

2013年5月14日火曜日

三原~松江が近いっっっ!

今日はちょっと遠出しまして、送迎で松江まで車で行きました。初の松江道。とても楽しみにしていました。今回の送迎には3月だっけ?2月だっけ?三原から三次の多目的トイレを歩き回ったりして、準備万端でした。ただ、その時はまだ松江道は開通していなくて行けなかったのです。今日はぶっつけ本番の松江道でした。三原-本郷-フライトロード-大和-世羅のフルーツロード-184号線-三次-三次東IC-松江です。これがかなり近い!早い!2時間半で本郷から松江まで着きました。すごかです。本郷からはほとんどまっすぐに松江に行くような感じでして、特に三次から宍道湖までは一直線に道が出来ているような感じでした。路面も良くて、カーブも少なめ。送迎は車いすの方でリクライニングしても揺れはかなり少なく感じたそうです。身体的にも楽でしたこの道。三次から松江までは約90キロ。朝ごはんを食べて、昼ごはんは山陰で(海鮮丼)食べられます。
これまでは、山陽道-総社で岡山道-中国道-米子道-米子-松江というぐるっと周るコースで楽に3時間は越えていたので30分以上の短縮でした。山陰が近くなりました。しかも。無料区間が多いので、かかった高速代は600円×往復。もーこりゃすごい。
若干不便なのが、ご飯が売っていないこと。道の駅はインターを降りなくてはならず…。ガソリンスタンドもないです。混んでいるときはトイレも一苦労しそう。まぁ近くなったので我慢も出来るのですが。お弁当を事前に購入して宍道湖PAでお弁当を広げて食べるのが一番良さそうでした。
ガソリンもハイエースで往復約5000円。ぜひ!日帰り温泉行ってください。

2013年5月12日日曜日

新たな出会い~本町の巻~

今日は夕方から本町を歩きました。まったく歩くつもりはなかったのですが、ひとつ年間計画で行っている企画があって、その下見というか、とにかく現場に行ってみようと思いましてフラッと立ち寄りました。これまでもウォークラリーなどでお世話になっている地域です。かなり歩いています。いつ歩いても小路があり、通りを歩く人とは会釈をし(…というかせずにはいられない)、立ち寄った場所でついついと長話し、意外と多い樹木の色づく姿を見ては季節感を楽しみ、こういう場所でこんなことができたらな…と発見を楽しみしています。今日は歩く計画もしていなかったのですが、ついでの用事で歩いてみると、これまた素敵な出会いをしてしまいました。

これまで、何回も歩いていますが、いつ歩いても開いていないお店らしきものがあったのです。これまでも気にはなっていましたが、まぁいつものこと…と思って、開いていないことに当たり前さを感じていましたが、そのお店らしき所の玄関先で、私が知っている人が話し込んでいるじゃないですか。「あれっ?」と思い声をかけると、中にいる方も知っている方。「え?なんで?」。そう、いつも開いていないお店らしきところは、たまーに気ままに日曜日に開いているお店でして、しかもそれは私が知っている方がやっていました。そこでひとつめの出会い。

何をしているかというと…はあまり詳しくお書きできないのですが、とにかく素敵な活動をされていました。中に入っていくと、時がとまったかのような空間に、明らかについ最近命を吹き込まれたかのような作品達。ちょちょちょっと待ってよー。まだ心の準備できてないんだって。なんていうかな。コントラストがばっちりだったんですね。空間と作品と人の。ここで2つ目の出会い。

奥に入ると程よい広さに畳とキッチン。もうまいったまいった。そして、2階に上がると、そりゃぁ完全な工房です。とことん打ち込めるだけの材料と道具と空間。私はよく靴フェチとよばれるのですが、なぜかいつも視線が下に向きます。猫背なのもそのせいだろうと思います。その2階の床がとっても暖かくて、人が何十年間も過ごした後がくっきりと残っていて、それがまた暖かいのですよ。足元からじわーっとくるんですね。これが3つ目の出会い。

そこで長話をして、次には小路を歩き、駒が原の方へと歩きました。本町の面白いところは、メインストリートからたくさんの枝のような道があることです。道が先にあった、というよりも、建物と建物の間に道が出来たような感じなので生活観があり、ごはんの支度のにおいもしてきます。夕方の5時を過ぎた時間なので近くの小学校で遊んでいた子ども達が自転車で帰っていました。その姿が、また…ノースリーブのシャツに裸足で自転車。おいおいまだ夏じゃなかろうが…と思いながら歩いていると、裸足で自転車乗っていることを自慢げに話します。裸足で雑草も抜きます。なんだー。このタイムスリップ感丸出しの少年は。暗くなる前に帰るようにね、と言うと「それくらい、知っとる。」と返されました。まいったまいった。ここで4つ目の出会い。

今日はサッカーミュージアムが開いていたので、ここでも少し長話。広島県のサッカー協会の広報部長さんなので、今までの多くのチケットやらお土産があります。すでに何度も行ったことはあるのですが、今日始めて知ったのは、1993年5月15日のJリーグ開幕戦のチケットがあること。この日は歴史的な日でして、私は福岡で実習中でテレビで観戦しました。そのブラウン管の中の世界を実際に体験した人が本町にいるとは。ここで5つ目の出会い。

長くなりましたが、そんなこんなで本町を新たな出会いを堪能した夕方でした。「歩く」がこんなにいい街はないですよ。写真はサッカーミュージアムにある、現サンフレッチェのゴールキーパーで日本代表(A代表)の西川周作のサイン入り手袋。こういうのを実際に触れるという体験が出来るのもいいですね。歩きたい人はちゃんくすに来てね。ご案内しますよー。

2013年5月11日土曜日

おそるべしきりんさん

今日は子どもオリンピックと軽トラ朝市を駅前広場で一緒にしました。ちゃんくすでは、委託販売のような形で、スワンベーカリーさんのパンを販売しながら、子どもオリンピックでお子さんやご家族の方々と一緒に遊んでいます。これまでも、軽トラ朝市には野菜を委託販売していましたが、他の農家さんもいるし、その野菜を使って調理できないか?と考えて、今回はバーべキューセットをお借りして、その場で購入したものを焼いて食べてみようということにしました。
少し前から、農家さんに出される野菜を電話で聞いて臨みました。まぁなんとかできるか…と思いながらバーベキューセットを出していると多くの方がその周りを取り囲み始めました。そして、自分ならこうやって調理するなーとか、このお餅を焼いたら美味しいだろうなーなど、いくつもの「やりたいこと」が集まってくるではありませんか!その後は、勝手に買い物に行って「これも焼いたらいい」とか、言っていただいたり、こんなんも焼いたら美味しいかもよ、と提案されたり、嬉しい悲鳴でした。

今日は、他にもシャボン玉、巨大プラレール、港町町内会さんの協力でグランドゴルフをしました。最後に軽トラ引っ張り大会。なかなか軽トラをひっぱることもないので、楽しかったです。

今日来られたご家族の中には、お子さんが三輪車を動かして30分くらいかかって歩いてきた方もいました。子どもの散歩と、自身の健康のために歩いて、駅前広場で遊んで帰るそうです。こうやって地域の中で、ご家族の意味ある作業になっていければいいな…と感じました。

三原駅前市民広場は、三原駅前の賑わいのシンボルとしての場所でした。デパートが並び、三原市外からも多くの人が来ていたそうです。もうデパートという場はないけど、にぎわいをつくりたいという意志と、みなさんがいつもやっている作業と、柔軟な考え方をする頭があれば、にぎわいも生まれるなーと感じました。こういうコツコツ感でやっていこうと思います。

しかし、このきりんさん。なかなかいい物だ。

2013年5月7日火曜日

菓子博ボランティア~ハード面のバリアフリー~

久しぶりの更新になりました。とうとうゴールデンウィークも終わりました。明日からいつもの毎日が再開です。この連休中に、私は広島県作業療法士会の活動の一環で菓子博のボランティアを2日間しました。この活動は、いろいろと物議を呼んでいる電動車いすへの対応という形で、作業療法士会が手を挙げてました。そのことは、ここでは置いておいて、私は2日間のボランティアの中でいくつかの視点で菓子博を見ていました。そのひとつにハード面のバリアフリー化があります。

今回の菓子博は旧広島市民球場の跡地で行われています。私は、広島市民球場に数回ではありますが(それでも毎年1回は行ったような)行っていて、ビルとビルの合間の本当に街中でプロ野球というエンターテイメントを楽しめる場でした。その場所がこういう形で再出発したんだなーとひとつ思いました。球場の周辺はいつもごみごみしているのですが、カープ戦のときは聞こえる歓声でわくわくしたのを覚えています。それも、すっきりとしていて、なんとなく寂しさも感じました。

球場の跡地ですので、当然かなりだだっ広い平面で行われています。その球場跡地とグリーンアリーナを結ぶところには、歩道あり、車道あり、ブロックの通路あり…といくつかの段差が生じます。ある場所は平面。あるところは段差に店舗を置くような設計です。そこに、目標80万人の人を約1ヶ月間で来てもらおうというイベントです。独歩、車いす、歩行器、ベビーカー、杖など、さまざまな移動に対応する建物と歩道にしないと、すべての人に満足できるイベントにはなりません。
ハード面では驚きがいくつかありました。多目的トイレ、段差解消の方法です。


トイレはとにかくきれいでした。トイレへのスロープ、オストメイト対応トイレの設置、電気設備や非常用ベルまでいわゆる普通のトイレでした。だいたい、イベントの簡易トイレというと、和式で、狭くて汚くて…が通常ですが、このイベントはかなりきれいなトイレです。水量も多く、勢いもあり、掃除も行き届いていて驚きました。汚物入れも、新聞紙で手作りでして、これまた人が対応した後も感じました。

そして、段差です。球場跡地のほうは、コンテナハウス、テント、パビリオンが設置されていました。コンテナハウスとの段差約10センチでさえも、スロープをつけていました。パビリオンも完全にスロープ設置です。それも簡易ではありません、コンパネで傾斜をつけて、面にはゴム状のラバーもはってあり雨天時も滑らないようにしていました。かなり安心して移動できます。

それから、なんといっても驚いたのが、グリーンアリーナ側の店舗と歩道と車道との段差解消です。約30センチの段差を、なんと、これまた簡易ではなくアスファルトでスロープを作っていました。やや狭いのですが、車いすでも安定して入ることも出来ます。工事したのか!と驚きました。当然、このイベントが終わったら、また工事して戻すのでしょうが、とにかくハード面ではほとんど文句のつけようがなかったです。さすが4年に1回の全国規模のイベント。お金かかっています。んで、それとあわせたのでしょう、車道と歩道のところもアスファルトで段差を解消していました。やればできるんじゃーん。っていう感じです。

所々気になる点といえば、平面に作ったので、電源ケーブル、水道のホースなどを通すケーブル類が地べたをはうことです。解消のための段差プレートとメタルプロテクターも配置していますが、やはり手動の車いすではちょっと大変かなと。まぁこれは仕方ないのですがね。

ハード面のバリアフリーは、いい意味で驚きました。ソフト面は…またいつか。写真がばらばらになっちゃった。

2013年5月1日水曜日

ちゃんくすミーティング

本日はちゃんくすのミーティングデーでした。夕方から2時間半。いろんなことを話し合いました。ちゃんくすの設立が平成22年2月。4年目も、多くの事業が進行中です、若者の社会参加の応援、まちづくり活動を通じて、いろんな人たちが混ざり合う場を作る活動、障害者の就労支援など、活動が多くなり、人もたくさんなほど、情報や考え方が多くなって、なかなかみんなで意思統一も出来ません。ミーティングでは、そんな日常のことを言葉にして話し合って、私たちの活動の方向性を決めています。3月の終わりにワンライトの高橋さんをお迎えして、企業と障害者雇用について語っていただきましたが、その時の言葉が身にしみます。誰一人として同じ従業員はいない。みんな同じ人だったらつまらない。たくさんの価値観を持ってきてこそ、企業は成立するし、いい考えも浮かんでくる。当たり前のようですが、いつも心の中でつぶやいています。だらだらと今日は書きましたが、そんなこんなで4月が終わります。平成25年4月は戻ってきません。また前に進めますように。