2015年2月11日水曜日

さぎ島を愛するボランティアガイドさんの発表から


三原から船に乗ること20分.さぎ島という人口800名くらいの島があります.建国記念日で祝日だったので,このさぎ島で行われている「海浜セラピー」について県立広島大学で発表会があったので拝聴しました.

さぎ島の高齢化率は50パーセントを越えて,いわゆる高齢化が進んでいる島です.多くの島の足は船ですが,採算がとれないために次第に便数も減り,やもすると取り残されそうな地域です.

しかし,そのさぎ島がとっても熱いです.島の特産品を見つめなおし,お菓子にしたり,パンに入れ込むことで新商品を作ったり.情報発信も行っており,積極的に広島市内や東京に持って行き賞を受賞し,物産部という組織が出来上がったり.そして,海浜セラピーでは,島にあるものを体験してもらうことで,非日常を過ごしてストレスが解消されたり….

積極的に地域の資源にもつながっています.自身の活動を認めてもらえるようにと行政への働きかけを行ったり,癒しの効果を県立広島大学に測ってもらうように画策したり,メディアにも頻繁に出て,旅行会社とツアーを企画したり.

島の季節のうつろいを時系列にして,自分達のやってみたいことをあわせて,年間の活動予定をつくり,それにあわせて人々が組織されていたり.学ぶことの非常に多い講演会でした.

もしかすると,さぎ島は日本を代表する地域の循環型社会を実現していくかもしれません.
ちゃんくすも見習わなくっちゃ.

2015年2月1日日曜日

防災の研修会でした

なんと!今年初めてのブログの更新になりました.今年もよろしくお願いします.

今日は防災の講演会でした.ちゃんくすは,三原市の防災ネットワークというのに加入しています.今日は,広島土砂災害から学ぶということで,広島県自主防災アドバイザーの柳迫長三さんをお招きしてお話いただきました.

身近にあった災害.あの日の夜のことは本当に忘れません.遅くまで仕事をしてからの帰りだったのですがピカピカと光る夜空.遠くで雷が落ちていたのは分かりましたが,本当に不気味な光でした.
今日の講演の中で,災害にあわれた方々の体験談をご紹介いただきました.その中で私が100キロ近く離れた場所で感じたことを,その場で経験した言葉がありました.雷が落ちるのではなく,電気がパチパチと音を立てて落ちてくる,というものでした.

この日の雨雲は「バックビルディング現象」が起こったことが知られています.川沿いに約8キロ.山側に約4キロの積乱雲が何度も続けて発生することで,雷,雨をもたらしたと説明されています.場所によっては,3時間で8月の月間降水量の1.5倍の雨が降りました.サイレンの音も,防災無線の放送も,電話の声も,すべてが聞こえなくなったそうです.

そんな時,人はどうするか.ある人は119番や110番をしたそうです.しかし,大雨でくることもできませんし,被害が出始めている時は,他の所に行っていてくることもできません.電話で最終手段で緊急通報をしても,消防や警察から断られるのです.

様子を見ようとして,外に出ようとした人もいました.心配したご家族が引き止めに行こうとして,両方とも流されてしまった方もいます.

緊急避難先として指定された場所に行った方もいました.しかし,その避難場所が流されて亡くなられた方もいます.

お子さんが雨音が怖くて,また逃げることを考えてお子さんだけを普段とは違う1階で寝かせてしまい,土砂が流れ込んで亡くなられた方もいます.

しかし,その数十メートルの隣で庭にも土砂が入ってこなかった家もあります.土砂が流れてきた流域でも流されなかった家もあります.

何が正しい行動で,何が正しくなかったのか,わかりません.生命を守るための最低限の行動は,おそらく自分もみなさんも知っています.低いところよりも高いところ.長靴よりもスニーカー.スマホの充電器に手回しのラジオ….でも,命の守り方はわかりません.

今日学んだのは,自分で判断できるようになること,そして,普段から周りのことを知っておくことでした.自分の住んでいる地域のこと.何かあったときに逃げられる場所には普段から行ったり,お付き合いをしたりすること,近くに逃げられない人がいれば,普段からお付き合いしておくこと….

つまりは,地域のことを知ることが防災に必要です.ですので,結局はまちづくりです.相手のことを知って,できないことは地域で考える.これはいろんなことで必要な問題解決の方法だと思います.

…そんなことを学んだ日曜日でした.長文失礼しました.