2015年10月25日日曜日

空間なのに連続体

今日は仕事終了後急いでちゃんくすを出て隣の隣の福山市は芦田町のスペース461というカフェで開催されている個展を見に行きました。佐々木高信さんは統合失調症という病を持ちつつ世界観を絵画や音楽で表現しています。これまでも数回拝見させていただいたのですが、今回はカフェでの個展。カフェという基本的な構造以外は彼の世界観が広がっていました。

左右、上下の空間にきちんと配列された(おそらく右左が対称になっているような配置)絵画。共通してみられる自画像の中の自分はあえて無表情に見えながらも微妙に異なる口元。自画像の背景にある日本画は江戸時代の浮世絵や幾何学図形など四角や丸という図形が並んでいました。

その空間にいると、作者が時代の中になんらかの答えを見いだそうとしている姿を見たような気になりました。そして、空間の中で一枚一枚はストップモーションのような構成なのですが、配置されると(飾られると)、それぞれがつながりがあるような気がして。葛藤と申しますか、悩んでいるというか、真っ正面からその悩みを受け止めつつ描いているような気がしました。

ひとつひとつの絵画からは歴史的な時間を。カフェに飾られた姿は空間の中で少しずつ動いているような不思議な感覚を思えました。

http://www.asahi.com/articles/ASH9T3CDNH9TPITB001.html

…と紹介までしておいて、なんとまぁ明日までの会期でした。うーん。残念。



 ちなみに、お店は石釜のピザを食べさせていただけるカフェ。雰囲気も良く何といってもマスターとママさんのトークがとっても楽しかったです。
尾道帆布に写真などのプリントもしているお店でいろんな企画を相談できそうでもありました。

0 件のコメント:

コメントを投稿