2016年7月17日日曜日

昔やっていた作業が復活する時

「本町ごはん はらのすけ」という就労移行支援事業所の運営をしています。お弁当とかお惣菜とか食を通じて地域を作っていきたい。という思いがあります。

美味しいものを作るとか、売れるものを作るとか、それはどちらかというと優先順位は低いかもしれません。かといってまずい物を作るわけでもありませんが。食は今や瀕死の状況です。コンビニやお弁当が美味しくなってたり、調理をする時間がなく販売されているものを食べる習慣がついてきているからです。高度成長期以降は核家族化でもあり、食の伝統や文化はなくなりつつあります。地域から食を作る畑や田んぼも減ってきたのも理由です。大量生産大量消費で外部から入ってくる食材しか流通しなくなりました。近くの田んぼや畑でできた物が大都市圏に流れて、地方の農家は契約農家さんになり、地域内の流通は本当にできなくなりつつあります。

食事は作る方も、食材の方も地域では賄えなくなりつつある…ということです。

そんな中でひとつ嬉しいことがはらのすけにはありました。はらのすけには、ボランティアでお越しいただいている調理の大ベテランさんがいます。数年前までは仕出し屋さんをしていて、地域では有名でした。やや高めの仕出し屋さんなので、いろんな味付けの仕方を知っています。切り方、調味料、食材の選択、食材を作ったりもしていました。

高齢になったことでお店をたたんでしまいましたが、そんな時にちゃんくすと出会って、はらのすけのお手伝いをしていただけるようになりました。

高齢になるといろいろと心配事もあり、できにくくなることもしばしばです。しかし、それでも調理がすきなのだと思います。本当にいろいろと指導をしてくれます。

そんな方が先日太巻きを作りました。そう。在りし日の自信のお店のブランドです。作ってみたくなったそうで、数本。太巻きを作って店頭に並べてみました。地域の人が地域で作られたものを地域の人が食べる。当たり前すぎて驚きますが、これこそが難しくなりつつある今、こういう作業ができるようになったことが嬉しかったです。

こういうことを価値にして、これこそをブランド(商品価値)にして地域で食べられる物を作ることができればな、と思いました。

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